妄想は想像へ、想像はいつしか創造へ!!
(電気系の話・第二部)第十六話

 

すわぁーて、今回の話は、夜も安心?して走りたい全国一千万人以上のXSファンの諸君に朗報だ!

ロウソクのように暗いノーマルのヘッドライト、やる気無くボワァーンボワァーンと点滅するウインカーに嫌気のさしている方は全国に何人くらいいるのだろうか?

例えXSファンが一千万人以上存在したとしても、実際にこんな悩みを持つのは数百人?いや数十人・・・もしかしたら俺一人だけかも・・・涙

それでも良い、唯一最後の1人になったとしても、この21世紀的XS探求そしてXS日記は不滅なのだ!

「ライトが明るくなって喜んでた変わった奴がいたなー、そういえば!」って存在になれば少しは歴史人に近づくってもんだ。きっと近代のバイクに乗ってる人は悩みにも思わないんだろうなー・・・悲

まず、ライトを明るくする為にどう考えたか?それはヘッドライトのレンズをCIBIE社製の物に交換することから始まった。これは珍しく適用車種にXS250/400用と書かれている一品で、パッケージにXS専用品だよって親切に書いてあるから買っただけ、ただそれだけで70年代のテイストが得られるならって事で取り付けたのだがこれは正解だった。

ノーマルの45/45Wから55/60Wにパワーアップしたのだから。おいおい、そんなのただレンズ交換しただけじゃないの?って思ってるんだろーなー・・・巷では。

いやいや、そこで終わらせないために日記で書いてるんだって。人間の欲望は果てしなく続くのだ! ライトをもっと明るくしたい欲望がメラメラフツフツと湧いてきたんだよ。明るい光線を照射し、キリッと睨みつけるXS、ウーン想像しただけで夢膨らむ!

不気味な2気筒サウンドを暗闇に響かせながら一閃を残し過ぎ去るXSを見せつけて、一体何人の子供達に夢を与えただろう(・・・妄想しすぎ)

ライトを現状の55/60Wの消費電力のままに明るくする方法と言えば、損失を無くす事しかない! ということはダイレクトに太い線でバッテリーからライトへ電気を流し、またダイレクトにバッテリーに戻してやる事が一番だろう。これはあまりにも単純な発想だが、これは正しい発想なのである。

だが、ライトスイッチやイグニッションと連動させたいんだよ、俺は!という場合にリレーを組み込めばよいのである。リレーにも様々な働きをする物があるのだが、ここでは3端子か4端子の1番構造が簡単なもので十分である。

ちなみに既存のバイク用のライトリレーユニットも売られているのだが、どう考えても高いんだよ、約一万円近くの出費になってしまうし。だから、手元に転がっているリレーを流用しようというのが様々な隠れカスタムの原点だったのだ。

新造する配線は既存の配線に割り込ます形で簡単なものだ。親切なリレーには組み込み説明図が書かれている物もあるので実際の組み込みの際参照してもらいたいが動作も安定していて実に良い改造だったと感じている。

実のところ、リレーはロービームにしか組み込んでいないのだが、ハイビームより明るいのだ!ハイビームにも組み込むとさらに遠くまで光線を照射出来るのでそれはそれで良いのだが、ハイビームは普段使用しないし、何よりもまたリレーを組むのが面倒なので組まないだけなのである。

さらに忘れてはならないのがコイツだ!いつまで経っても、やる気無く、ふてぶてしい程に、ふて腐れたウインカーの点滅、こいつも悩みの種だった。そう、それはあの世へ誘う(いざなう)風前の灯火。

点滅が遅い上に、ウインカースイッチをオンにしてもワンテンポ遅れて ンーパッンーーパンーーパッとしか点滅しないのには閉口する。近代のバイクを交差点で眺める度にいきなりパッパッパッと、「どーだー!参ったか!」的に発光するウインカーには嫌味を感じない訳は無い。

ならば、近代バイクの部品を移植すればよいのだ!!と閃いたのだ。早速ジャンクなスズキのRF400R 部品取車からリレーを調達し、ウインカー球のワット数を合わせてスイッチを入れると・・・パッパッパッパッとそれはそれは元気に点滅するではないか!しかも、スイッチを入れたと同時に点滅を開始する。その点滅ときたら落ち着き無いこと落ち着き無いこと、見てて恥ずかしくなるほどのものだった。

キッパリとフィルムケース並の大きい割にサボり癖のあるリレーにはサヨナラを告げて近代文化の幕開けを迎えたことは後世稀に見る発明だったのだ!とは言い難いが、偉大なアイディアであったことには変わりない。

情報は溢れ出している。そしてアイディアは無限に転がっている。

思いついた発想を現実に結びつける、それは零円自作主義の夜明けでもあった・・・

妄想は想像へ、想像はいつしか創造へ!!第十六話完

第十五話へ ||XS日記目次||第十七話へ